「ミレニアル世代」「Z世代」と、世代にラベルがつくたびに、その価値観や行動が話題になりますよね。では今、“最新の世代”と呼ばれているのは、どの世代なのでしょうか?
その答えは、「α(アルファ)世代」。あまり耳なじみがないという方もいるかもしれませんが、実はこの世代、私たちがこれから深く関わっていく存在になっていくはずです。
今回は、α世代とは何者なのか、彼らの特徴や価値観、私たちとの違いを整理しながら、ちょっと先の未来について考えてみたいと思います。
α(アルファ)世代って、どんな世代?
まず、世代の定義から見てみましょう。アルファ世代とは、一般的に2010年から2024年ごろに生まれた人たちのことを指します。つまり、2025年の今なら0歳〜15歳くらいの子どもたちですね。
この世代の大きな特徴は、「最初からデジタルがある世界に生まれ育った」ということ。いわゆる“デジタルネイティブ”の次にくる、“デジタル・ネイティブ2.0”のような存在です。
「Z世代はインターネットが“ある”世界に育った。α世代はインターネットと“共に”生まれた」
Z世代が「LINE」を使っていた頃、α世代は「YouTube Kids」や「TikTok」でコンテンツに触れて育っています。言葉を覚えるより前に、タッチパネルを指で操作している。そんな子も珍しくありません。
私たちとは何が違うの? α世代の5つの特徴
1. 完全なる“デジタル原住民”
スマホやタブレットが家にあって当たり前、YouTubeで遊びながら学び、AIスピーカーに「今日の天気は?」と話しかける。そんな風景が、彼らにとっての“普通”です。
私たちが「技術の進化」に驚いていた頃、α世代は“最初からそこにあるもの”として受け取っています。だからこそ、使い方にも迷いがなく、どこか自然体です。
2. 教育環境がまるで違う
GIGAスクール構想によって、1人1台の端末が配布され、プログラミングの授業が小学校から導入されています。教科書とノートだけで学んでいた時代とは、風景そのものが違うのです。
情報のインプットは動画やクイズ形式、アウトプットはデジタルレポートやスライド資料。α世代はこうした新しい学びに、最初から適応しています。
3. 「タイパ(タイムパフォーマンス)」を当たり前に意識する
短い動画、10秒で笑えるネタ、結論から先に伝える構成。これらに慣れたα世代は、何事も「効率よく」捉える癖があります。
もちろん、これが良い悪いという話ではなく、価値観そのものがシフトしているという事実。私たちが「時間をかけてじっくり学ぶ」ことに価値を見いだしていたのとは、少し違う方向性かもしれません。
4. 社会課題への関心が高い
驚くかもしれませんが、α世代は気候変動や多様性、フェアトレードといった社会的テーマに対して、強い興味を持っています。
これは学校教育でSDGsが取り上げられていること、SNSを通じて海外の情報にアクセスしやすいことなども影響しているようです。ある意味、とてもグローバルな視点を自然に持っている世代とも言えそうですね。
5. フィジカルとデジタルの境界がない
α世代にとって、リアルとバーチャルの境目は曖昧です。オンライン上で友達を作るのも当たり前だし、ゲームの中の自分(アバター)を、自分の“もうひとつの姿”として認識しています。
私たちが“現実”と“仮想”を区別していたのに対して、彼らはそれを融合させながら生きている印象。ここにも価値観の大きな違いがあるかもしれません。
Z世代とのちがい、境界線はどこ?
Z世代は1997〜2010年ごろ生まれの世代。つまり、今20代前半〜30歳手前くらいの層が該当します。
Z世代は「デジタルへの適応力」が高い一方で、その過程でSNSの過剰な情報やプレッシャーにもさらされてきました。その結果、「距離感」や「つながり方」に敏感になっているとも言われています。
α世代は、そうした課題をある程度“前提”として受け入れて育っています。だからこそ、「デジタルとの共存」に対して、もっと柔軟でしなやかな印象を受けるんです。
私たちがα世代から学べること
α世代を見ていると、時々ハッとさせられることがあります。考え方のスピードや柔軟性、そして「正解が一つじゃない世界」を自然に受け入れていること。
もしかすると私たちは、まだどこかで「ちゃんとやらなきゃ」「正しくないといけない」と無意識に縛られているのかもしれません。α世代はもっと自由で、オープンです。
「そんな考え方もあるんだ」「そこまで無理に頑張らなくてもいいのかも」──。α世代を知ることは、自分自身の枠をひとつ外すヒントになる気がしています。
次の時代をつくる彼らと、どう向き合うか
α世代はまだ子どもたち。でも、あと10年もすれば、彼らは社会の主役になっていきます。
私たちが育ってきた常識や価値観が、すべて通用するとは限らない。けれど、その変化に“対抗”するのではなく、“理解”し、“共に歩む”スタンスを持つことで、もっと豊かな関係性が築けるのではないでしょうか。
世代を超えて学び合う。その第一歩として、α世代を知ることには、きっと意味があるはずです。

