2020年以降、私たちの働き方は一変しました。あの頃は「もうこのままリモートワークがスタンダードになるのでは?」なんて思っていた人も多いはず。でも、最近では大手企業を始め、ほぼどの業界でも「リモート廃止、原則出社」という流れが強くなったと感じています。

リモートワークの快適さに慣れていた私たちにとって、「オフィスに戻る」という動きには少なからず戸惑いがあります。もちろん、すべてが悪いわけではないけれど、実際に何が起こっていて、どんな変化があるのか。今一度、少し立ち止まって考えてみたいと思います。

リモートワークの恩恵と、その反動

まず、リモートワークの最大の恩恵は「時間と場所の自由」でした。通勤にかかる時間がなくなり、自分のペースで仕事を進められる。家族との時間を大切にできる人もいれば、自分の体調に合わせて働けるようになった人も多かったでしょう。

でも、その自由の裏で、組織全体としての「一体感の希薄さ」や、「上司や同僚との関係構築が難しい」といった課題も顕在化してきました。特に新卒や中途入社の社員にとっては、リモートで文化を学ぶことは難しく、孤独感や成長機会の減少を感じるケースも増えていたのです。

実は「怠けていた人」が少なくなかった現実

リモートワークの功罪を語るうえで、少し触れにくいけれど見逃せない事実があります。それは、「実はリモート中、少しサボっていた」という人が少なくなかったということ。

オンライン会議が終わったあと、ついベッドに寝転がってしまったり、家事やテレビに気を取られてしまったり。誰かに見られていないからこそ、気が緩んでしまった……そんな経験、実は多くの人がしています。もちろん、自分を律してきっちり働いていた人もいますが、全体として「生産性が下がっていた」と感じていた企業も少なくありません。

特に「時間管理が苦手なタイプ」や、「明確な指示がないと動けないタイプ」の人にとって、完全リモートは決して理想的な働き方ではなかったようです。

リモート中に業務時間中のSNSやネットショッピング、YouTubeを見ていた……なんて声もリアルに存在します。これは決して「怠けていた人が悪い」という話ではなく、あくまで「人は環境に影響されやすい」という、ごく自然な傾向の現れとも言えるでしょう。

その意味で、出社回帰は単に「組織の都合」だけではなく、「人間らしさを取り戻すための選択」として捉えることもできます。

なぜ出社回帰が進んでいるのか

企業が出社回帰を進める背景には、いくつかの明確な理由があります。

  • チームワークの強化:やはり顔を合わせて働くことで生まれるスピード感や空気感は、リモートでは完全に再現しきれません。
  • 組織文化の再構築:特にベンチャーや成長企業では、社風を共有するためにリアルな接点が重視される傾向に。
  • 働きすぎ/働かなさすぎ問題:リモート環境では、自己管理がうまくいかず極端に働きすぎる人と、逆に仕事から離れてしまう人に分かれる傾向があります。

こうした要素が複合的に絡み合い、「少なくとも週に数回は出社」というハイブリッド型の働き方が主流になりつつあるのです。

「人は人と一緒にいることで、アイデアも生まれるし、安心感も育つ。だからこそ、リモートでは得られなかった“偶然の出会い”を、再び大切にしたい。」

― 某IT企業 人事部長のコメントより

再びの通勤、女性たちのリアルな声

30代の女性たちの間では、出社回帰に対してさまざまな声が聞こえてきます。

  • 「通勤は正直しんどい。でも、オフィスに行くと気持ちがシャキッとするのは事実。」
  • 「ファッションやメイクのモチベーションが上がった。人に見られることで、自分を整える感覚が戻ってきた。」
  • 「子どもの送迎とのバランスは大変だけど、在宅で孤独を感じていたので、仲間と会えるのはうれしい。」

特に家庭を持っている女性にとっては、「出社が増える=家事育児との両立の難易度が上がる」ことを意味します。一方で、キャリア志向の強い人たちからは、「やっぱりオフィスの空気に触れないと、昇進やスキルアップに不利だと感じる」との声も。

「選べること」の価値に気づいた

こうした中で、多くの人が実感しているのは、「自分に合った働き方を“選べる”ことの価値」です。フルリモート、フル出社、週3出社など、選択肢があるからこそ、自分のライフスタイルやフェーズに合わせて無理なく働ける。

企業側としても、社員のエンゲージメントや生産性を高めるためには、「一律で出社命令を出す」よりも、「柔軟に対応すること」が重要になってきています。

今、私たちに求められている“自分なりの折り合い”

どんな働き方にも、メリットとデメリットがあります。そして、正解は一つではありません。

リモートワークで得られた「自由さ」と、オフィスで得られる「つながりや刺激」。どちらかを完全に手放すのではなく、その間で自分なりの“ちょうどよさ”を探していくこと。それが今、私たちに求められていることなのかもしれません。

無理にどちらかに偏ろうとせず、状況に応じて働き方を微調整していく。それこそが、これからの働き方のスタンダードになっていくはずです。

参考:「出社回帰」が進む背景とは(日経新聞)

リモートから出社へ。ふたたび始まったこの流れの中で、私たちは何を感じ、どう適応していくのか。

大切なのは、与えられた環境にただ従うのではなく、自分にとっての「ちょうどいい距離感」を見極めていくこと。仕事も、生活も、そして心のバランスも。働き方が問い直されている今だからこそ、自分の軸を持っていたいですね。

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