毎年、夏になると不思議と盛り上がるのが怪談話。とはいえ、年齢を重ねるにつれて、わざわざ怖がる時間に疲れてしまったり、「眠れなくなったらどうしよう」なんて本気で思ってしまう自分に苦笑いしたり。そんな中で最近ひそかに流行っているのが、「全然怖くない怪談話」というジャンルです。

読んでもゾクッとするような恐怖は一切なし。それどころか、思わず「え、それで終わり?」とか「え、そっち?」と肩透かしをくらうような話ばかり。でも、なぜか癖になる。そんな不思議な“ゆる怪談”が、じわじわと大人世代の心をつかんでいるようです。

怖がるより、ちょっと笑いたい気分の日に

「全然怖くない怪談話」が人気を集めている理由のひとつに、肩の力を抜いて楽しめるという気軽さがあります。ホラー映画のように感情を強く揺さぶられるわけでもなく、心霊番組のように暗い気持ちになるわけでもない。その代わり、ちょっとシュールで拍子抜けするような展開に、なんとも言えない余韻が残ります。

たとえば、夜の道で「こんばんは〜」と明るく挨拶してくる幽霊とか、やたらと礼儀正しいお化けとか…。どこか人間くさくて、まるで登場人物たちがコントをしているかのようなテンションなんです。怖がりな人ほどハマるのがこのジャンルなのかもしれません。

じわじわ広がる“怖くない怪談”の世界

このムーブメント、実はSNSやYouTubeを中心にじわじわと広がっています。「意味が分かると“怖くない”話」や「特に怖くはない話」というシリーズ動画が再生数を伸ばしていたり、noteやブログで「実話ベースの怖くない話」が人気を集めていたり。

中には、怖がりな自分を笑い飛ばすような語り口で、自分の体験をシェアしている人も。たとえば、こちらのYouTube動画では、絶妙な“間”で語られる怖くない話が妙にクセになります:

もちろん、本当に怖い話を楽しむのも夏の醍醐味。でも、「今日はちょっと元気がないから、笑って寝たいな」っていう日もありますよね。そんな時にぴったりなのが、こうした“全然怖くない怪談話”なんです。

おわりに:怖さよりも、ゆるさが沁みる夜に

怖い話って、本来は“非日常”を味わうエンタメ。でも、現実のほうがよっぽどスリリングに感じてしまうことがある今、「ちょっと笑えて、ちょっと不思議」くらいがちょうどいいのかもしれません。

気張らず、気負わず。クスッと笑って「なんだそれ」で終わる。それでもちょっとだけ、背筋がピンとするような余韻が残るのが、“怖くない怪談話”の魅力なのだと思います。

この夏は、ほんのりゆるく、怖くない怪談話で夜時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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